大きくフラットなスーパーカーの運命 〜 メルヘンの森パートⅡ (高崎)
年末にHotel the Rockというネタなホラーラブホテルに行ったばかりなのですが、今度は知る人ぞ知る、あのスーパーカーなラブホテルに行ってきました。
Hotel the Rockは群馬県の高崎にあるラブホ(ブティックホテル)ですが、今回訪れたのも同じ群馬県。その名は「メルヘンの森パートⅡ」
高崎駅から車で北上して40分ほどの距離にあります。次第に人里から離れ、陸上自衛隊の演習地すらあるような山奥を抜け、ナビの案内にそってふと右折してコーナーを抜けると、ひたすらラブホテルばかり並んだ一角が忽然と出現します。



ありました。メルヘンの森。
ですが、これは「メルヘンの森」の本館といいますか、いうなれば「メルヘンの森 パート1」にあたるホテルです。今日向かうのは、道路の反対側にあるほうのやや渋めのお城系の建物「メルヘンの森 パート2」です。



館内は、いわゆるモーテル形式です。
駐車場ひとつごとに、お部屋もひとつずつ。
これがUの字のかたちにぐるりと並んでいます。

Uの字の最後にある117号室が、噂の「フェラーリルーム」です。

お部屋に足を踏み入れてみたところ。
ややピンク系の微妙なケバさはありますが、いわゆるラブホな内装です。

部屋に入ると、ダブルベッドがあり、
やや、その奥には。

ご覧のとおり、真紅のフェラーリが。
模型とかではなくて、どう見ても本物です。

いちおうちゃんと説明しておくと、フェラーリ・テスタロッサ (正確にはテスタロッサ2) という車種です。
奥には、スクーデリア・フェラーリの旗が。そういえばベッドの頭側の壁には、フェラーリの跳ね馬ロゴが誇らしげにペイントされています。

背中に回ってみると、エンジンカバーのメッシュの奥にエンジンや排気管が見えます。
そのフラット12気筒 (正確には180度V12) の平たさを物語るエンジンフード。
エンジンのカムカバーが、その名(テスタロッサ=赤い頭)のとおり赤くペイントされているかどうかまでは、わかりませんでした。
そして、この平らなエンジンフードの上に、お布団を持ってきてセックスにチャレンジしたカップルも、累計で20組程度はいたことでしょう。もちろんだめですよ、そんなことしちゃ。


正面をみてみると、ボンネットのフェラーリの紋章は誰かが外して持っていってしまったようです。
この平らなボンネットの上に、お布団を持ってきてセックスにチャレンジしたカップルも、累計で30組程度はいたことでしょう。もちろんだめですよ、そんなことしちゃ。
試しにこの上でちょっといちゃいちゃしてみたのですが、お尻が冷たいし、べこべこするし、あまり続きませんでした。同行者の女の子いわく、フロントグラスをよく見たら少しひびが入っていたそうで、ということは、ボンネットからフロントグラス、屋根にかけて乗っかってセックスにチャレンジしたカップルも累計で10組程度はいたかもしれません。なんだか車が可哀想になってきました。
ともあれ、室内は広く、お風呂も余裕があり、設備は最新とはいきませんが充分かつ清潔で、お値段も昼過ぎから夜までずっといて4,800円と、とてもリーズナブルでした。このあたりは地方のラブホテルの良さです。いわゆる大人のおもちゃ系自販機に加え、冷蔵庫はドリンク販売専用のものと持ち込み用の2つがあり、ウエルカムドリンクはミネラルウォーターと缶コーヒーの2つ。フロントに言えばおにぎりもサービスで持ってきてくれるようです。
お支払いは、いまどきのスタンダードな支払機が室内にあります。今日は女の子に支払い体験してもらいました。もちろんお金は私が出します。


帰りにもう一度。かつてイタリアはマラネロのフェラーリ工場を出て、憧れと羨望の眼差しを受けながら快音を響かせて走り抜けていたであろうこのクルマ。いまは群馬県の奥地で、もう走ることもなく、耳にするのは室内に響くカップルの嬌声か、「ボクの跳ね馬もフェラーリして」といったオヤジギャグのみでしょう。そんな無常感も感じつつ、ホテルを後にしました。
